北へ。 第1話
「国鉄最後の寝台、『あけぼの』に乗ろう!」
このような約束が取り交わされたのは、今年の2月10日。
そこから、約半年を過ぎ。その実行の日が訪れた。
「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って青森へ行って来ようと思う」
内田百閒を地でいくこの「阿房列車」のメンツは、百閒先生+ヒマラヤ山系君の二人旅という淋しいことは言わず、なんと総勢7人。ここで、そのスターメンバーをご紹介しておこう。
○「東京喜多鉄道管理局」:SEKKIさん http://sekki2007.web.fc2.com/tokyo_kita/kita_top.html
○「れっつ・Nゲージ vol.2」:mattunさん http://train.ap.teacup.com/ngauge/
○かずさん
○「NORTHBOUND EXPRESS」:まさるさん http://blue.ap.teacup.com/naminorers/
○「豚汁模型」:仲さん http://tonziru.blog.shinobi.jp/
○「70年代千住モジュール」:ひさしさん http://hisa-88-action-fe.blog.so-net.ne.jp/
○「上野駅撮影の想い出」:なるさん http://blogs.yahoo.co.jp/misako918
以下、「SEKKIさん」などとして登場された場合は上記諸氏を指すこととする。
さて、乗車したのは10月19日(金)。B寝台を上記7人+αで取得する大役を任されたのは幹事団のmattunさん。越中富山の地へ、この旅のメンバーが思念した結果、1ヶ月前に無事往復路の切符を取得することが出来た。mattunさんには、この場をお借りして感謝。
そんなこんなで、この7人による大名旅行が幕を開けるわけである。
道中では、様々な趣向が凝らされた「遊び」が行われ、我々は大いにそれを楽しむことになる。
一部、写真が欠けている場面は、上記諸氏のHP・ブログをご参照頂きたい。
場面は、10月19日の上野駅に始まる。
これが我々の荷物。SEKKI家による「天気」お守りの効果があったか、3日間はおおよそ晴れてキモちのいい天気となる。集合時間を1時間程度前からスタンバイする諸氏。流石、気合いが違う。
と、ここで北へ帰るお父さんに遭遇。「いやー出かせぎは大変ですねこりゃぁ~」と声をかけたくなる方もいらっしゃるであろうが、この方はなにしおう幹事のかずさんである。小道具はSEKKIさん。堂に入った「お父さん」ぶりが流石はかずさん。
Mr.S氏のお見送り&お土産を拝受しつつ、我々はただ「あけぼの」を待つ。
伝統の推進回送で「あけぼの」はやってきた。みなさんのお出迎えを受ける「あけぼの」。
この推進回送の「あけぼの」。読者諸兄はひとまず胸に留めて頂きたい。開いた貫通路。ぶら下げられたカンテラ…。上野特有の、客車列車独特の、幸せな光景である…
静かに入線した「あけぼの」は、その折り戸をしばし閉じて深呼吸。我々はそれを、固唾を呑んで見守る。
独特の動きをかまして「あけぼの」は我々を迎え入れる。ようこそ、いらっしゃいませ。
「最後の寝台特急:あけぼの」へ!我々は、静かに乗り込む。そして深呼吸するのだ。国鉄の空気を、胸一杯に吸い込んで。